民間経験者採用試験で受験者を苦しめる難関の一つに、論文試験があります。
小中学生のころ、宿題の作文が苦手だった人も多いのではないでしょうか。
普通に生活していたら、論文なんてまず書かないですからね。
論文試験はしっかり準備しておかないと、限られた時間内ではまず書けません。
この記事では、近年の頻出テーマである「シティセールス」について考えてみたいと思います。
地方自治体の「シティセールス」について
シティセールスとは、自治体の宣伝活動のことです。シティプロモーションとも言われます。
都市であれば、観光客を増やすための施策を考えたり、街を整備して住みやすさをアピールしたり。
地方だったら、町興しのイベントを打ち出したり、ふるさと納税で話題作りをしたり。
各自治体で必ず何かしらの「宣伝活動」が行われています。
それがシティセールスです。
キーワードは「インバウンド」、「東京オリンピック」
小論文の題材として、シティセールスに絡めた設問が増えています。やはり「インバウンドの増加」と「東京オリンピック・パラリンピック」の影響が大きいのでしょうか。
この2つのキーワードについては対策必須ですね。
インバウンドの増加について
インバウンドとは、外国人旅行者のことですね。円安の影響もあって、日本を旅行先に選ぶ外国人は年々増加しています。中国人の「爆買い」が話題になりましたが、最近は以前ほど聞かなくなってきました。その代わり、日本特有の文化を体験できるツアーなどに人気が集まってきているようです。
急増する外国人リピーター どこで何してるの?
各自治体でも、何とか観光客を呼び込もうと、試行錯誤しています。
一度、受験する自治体のホームページを隅々まで読んでみることをおすすめします。各自治体が何を「売り」にしようとしているのかが分かります。
小論文を書く上で気をつけなければならないのは、「自治体が現在行っている活動を否定しない」ということです。
試験の回答として、革新的なアイデアや特効薬を求められているわけではないのです。
自治体が「今何をやっているか」「これから何をしようとしているか」を理解しているか、その枠組みの中で自分がどのような役割を担っていくのか、が問われます。
東京オリンピック・パラリンピック
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されますね。関東以外は関係ないと思っていると、出題されたときに痛い目を見ます。
地方でも、海外選手団にキャンプ地として使ってもらうなど、アピールできます。
自治体の課題
海外の観光客やオリンピックを迎える上で、自治体としての課題はどのようなものがあるでしょうか。etc…
オリンピック選手は4年間の集大成としてやってきますし、観光客は「日本らしさ」を求めてやってきます。地域住民は治安維持や生活の保障を求めています。
民間経験者だからと言って、経済効果ばかりに目を向けた施策を考えるとミスマッチが起こってしまいます。
自分が考えた施策がニーズと合っているか、注意が必要です。
ここを間違うと、「この人は行政には向いていない」と判断されてしまうかもしれません。
民間企業との協働
ニーズが多様化している現代で、行政だけで全てに対応するのは無理です。民間企業に任せられる仕事はどんどん割り振っていかなければなりません。
論文の書き方としては、「行政が率先して行動する!」みたいな内容よりも、「民間企業や市民が主体となって活動できるように行政がサポートします」的な内容が正解だと思います。
行政がやらなければならないことは、情報公開、機会作り、基盤作りです。
持続可能な開発
全ての考え方の基本に、「持続可能な開発」があります。「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」
参照:持続可能な開発 - Wikipedia
流行りに乗って今の欲求だけを求めて、将来的に負の遺産になってはダメということですよね。
将来に渡って継続できるかどうかも、シティセールスで重要な考え方になります。
まとめ
政令市の論文試験はこの考え方で通ったので、大筋は合ってると思います。論文の練習方法としては、いきなり全文を書くのではなく、それぞれのキーワードごとに短い文章をたくさん書きましょう。
短い文章が溜まってきたら、それを繋ぎ合わせて全文を作成します。
あとは地域ごとの特色を上手く盛り込めば、汎用的に回答が作れるようになるはずです。
論文試験は短い時間の中で、最後まで書ききる必要があります。
慣れれば誰でも書けるようになりますので、とにかく練習あるのみです。
以上
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